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| 1996.12.7. 近江同盟新聞【記者手帳】 |
| 礼拝堂をまちづくりの起点に |
| 今、市民有志の間で保存運動が進められているスミス記念礼拝堂は、和風教会という珍しさもさることながら、日米文化が融合した国際交流の証でもあり、平和のシンボルといっても過言ではない。 この保存を呼びかけた滋賀大学経済学部助教授筒井正夫さんは、昨夜、市民会館で開いたチャリティーコンサートの席で保存運動について「この貴重な文化遺産を市民の力でまちづくりの起点にしよう」と熱っぽく訴えた。 筒井さんは「こうした文化遺産の保存に行政や特定の個人が金を出して遺す道もあるが、これでは、本当の意味の保存にはならず、やがて忘れてしまうことになりかねない。今回の運動は、市民一人ひとりの文字通り貧者の一灯を集めるということに意義があるわけで、こうすることによって住民の手で保存が次の世代にまで引き継がれていくと思う。今回の募金には学生や留学生から小遣いや生活費を切りつめて出してくれたし、こうした催しには主婦や団体の方が進んで協力してくれており、文字通り草の根の力が実を結びつつある。市長さんも移築に必要な市有地の提供にも前向きなので喜んでいる」 さらに「今回の保存運動を始めた直後、長浜からぜひ譲ってほしい、結婚式場に使いたいので、という申し入れがあったが、お断りした。確かにそうしたアイデアはよいので、移築されたあとは、ミニコンサートや演奏会、お茶会、展示会、サロン、結婚式場など、まちづくりや地域活性化の起点となるような活用を考えており、運動がもっと広がることを期待している」と語った。 また、市有地を提供してもらうため、考える会代表らは二、三の候補地を見て回ったようだが、今のところ、市からは色よい返事がないということだった。そこで記者は尾末町の埋木舎北隣りに市有地約八百五十平方メートルがあることを提案しておいた。元教育長官舎だったが老朽化したため、七、八年前に取り壊し、現在は市民会館の予備駐車場と議員の市議会開会中の駐車場として使用しているそうだが、この程度のスペースなら他に代替地も求められる。埋木舎の隣りなら観光客にも便利だし、何とか市を説得してほしいものだ。 「スミス記念堂」(城町)について市側は、「市が援助するということについては関係部局で協議する」(内田宏教育部長)、「仮置き場は早く検討したい」(岩田正春助役)などと、一時保存に協力する姿勢を示した。 |
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